トラックと屋根の隙間から飛び降りた地上までの距離が高さに恐怖を感じ私はママの後を追い諷馬にすがりつぎながら光の向こう側に降り立った。
「大丈夫??
姉ちゃん!!」
諷馬にしがみついたまま慣れない目をあけトラックの屋根に着地したことをガクガクとした足先で確認しながら小刻みに頷いた。
―――ギンッ!!!
光のもやがかかった先に刃先がこすれあう音と火花がみえた。
「な…なに???
今の音???」
「わかんないけどなんか嫌な響きだったよね???」
光のもやの音がなる方向を諷馬も目を凝らし睨んだ先からいきなり黒い影が私達目指して突っ込んできて私と諷馬を掴んだ。
「た…大変!!!
この先で…斬り合いが始まってる!!!」
あわわ…と身を震わせ聞き慣れた声に一瞬ヒヤッ…とした緊張感をとかれた。
「ちょっと~!!!
ママ~!!
脅かさないでよ…!!」
「そうだよー!!!
俺…寿命縮まりっぱなしなんだけど…!!」
突然のママの出現に私達はホッとして文句をいうもののママは白いもやの向こう側を指差しながら怯えていた。

