一瞬の出来事に私達は…思わず息をのんだ………。
額から汗が噴き出し流れ落ち…鼓動が高ぶる………。
「‥‥‥‥殿‥‥‥?」
声を絞り出し天高く火縄銃を振り上げ静止したままの殿を見つめた。
「―――皆様‥‥‥!!!
ふせて‥‥‥!!!」
何かを感じた帰蝶の声が響いたと同時に……静止していた殿の身体がピクリと反応した瞬間………。
―――ヒュルルル~~!!
風の音に混ざり上空から無数の落下音が夜空から舞い落ちてくる。
「皆様!!
伏せて!!!」
濃君の声が響くのと同時にはるかこの屋敷の向こうの空から無数の矢が森の地面へと狙いを定めるように突き刺さった。
「ぐわっ‥‥‥!!」
矢が地面に突き刺さる音とともに混ざり呻き声が聞こえバタバタと倒れゆく忍の姿に私達は一瞬何が起きたかわからずみていたけれど‥‥突然後ろから背中を強引に押されて梯子に手をかける。
「早く屋根の上に!!!」

