「あらま……!!
私も是非拝みたかったわー!!」
流し目で殿を見ながら含み笑いをした言葉に殿は眉間に皺を寄せた。
「そりゃあ…当たり前じゃ!!
吉乃なくしてこれからの人生はありえんっ!!!」
「―――ブホッ……!!」
濃姫と帰蝶にいじられていた殿の様子を見守りつつ漆器に手をかけて口をつけた途端に言われた思いがけなく言われた言葉にふいた。
「大丈夫……!!
姉ちゃん!!!」
予告もなく真剣な告白めいた言葉に慣れていない私がふいたのに諷馬も慌ててそばに歩みより布巾を差し出してくれた。
その光景を見ていた濃姫と帰蝶が思わず笑い始め…それを見ていた徳家くんや半田刑事や戸塚教授やママ…が連動して笑い声をあげた。
その笑い声に安心して私も諷馬も笑い声をあげた。
その様子をきょとんとみていた……藤吉郎もなんだかその和やかな雰囲気に連れられ笑う。
殿もみんなが笑っている理由が分からず首を傾げていた様子ではあったけどいつの間にかはにかんだ笑みを浮かべ声を上げやがてその笑い声は夜の雑木林の奥へと響いた。

