その表情に私も蒼白して…そんな状況下の中自分が生きている事を実感し安堵の吐息をついた。
「大袈裟じゃ!!」
諷馬の言葉に…殿が一喝したもののさすがに死ぬような目にあわされた身としては引けず反撃にでる。
「―――あんたはそりゃあ…荷台だったから良かっただろうけど…山をかけ滑る事なんておぞましい光景なんて見た事も体験した事もこっちはないんだし一歩間違えばみんな死んでたんだぜ!!
それに…あんただって姉ちゃんが気絶してた時は…取り乱してたじゃん………。」
諷馬の言葉に汁物を飲もうと漆器を口に運んだ瞬間…思いがけない諷馬の言葉にふいた。
「もうっ!!!
諷馬……!!
言い過ぎよっ!!!」
私は殿の近くに歩み寄り殿に布巾を渡した。
諷馬は私の言葉に怪訝な顔でご飯を書き込んだ。
その様子を見ていた濃姫がクスクスと笑い始めた。
「―――何がおかしいっ!!!」
怒りのスジマークをこめかみに浮かべて殿は濃姫を睨むが濃姫は口もとを覆った着物の腕の裾から顔を覗かせた。
「いえいえ……!!
確かにねえ様が気絶したのに気づいた殿の慌てようといったら尋常じゃなかったですわよー!!」

