急を要する事態に…ひとまずこの付近から離れねばという思いが高まりおばさん二人組がいなくなるまで身を潜めつつ身構え外の恐る恐る外に出た。


 朝方といえど…まだ薄暗さも残る朝焼けの霧が立ちこめる冬の朝…。

 背後から近づきうる影に気づき身構えたわしはその影を見事に捉え正体を確かめたその人物はなんと…昨日酒を酌み交わした池田だった。


 池田はわしの攻撃をくらいそのまま気を失っていたのでひとまず池田の服と青い作業服を交換しまた巾着袋から金判をとりだし池田の上にそっと心ばかりのお礼をおくとその場を後にした。