「―――ですから……濃には心のままに自由に生きてほしいのです。
それが私の望みでもありますから…さあ食事の膳の支度ができましたよー。」
最後のお椀に汁物を注ぎおえお膳の上に置きつつ帰蝶は思いの丈を私に伝えた。
「そうね―――!!
ひとまずじゃあ…お膳を運びましょう!!
そういえば…ママどこ行ったのかしら?」
藤吉郎の出現もあっていつの間にかまかないどころから姿を消したママを探しながら帰蝶の後につきお膳を運ぶ。
もっと濃君や帰蝶の事聞きたい事はあったけど…帰蝶の意思の強い黒い瞳に見つめられたらそれ以上聞けなくて言葉を飲み込んだ。
やがて私達は廊下をつたい笑い声が集うお座敷の中に入った。
「こちらは殿の分なので…ねえ様はここでお膳を並べてもらえます?
私はお膳を運んできますので…。」
帰蝶の言葉に頷きひとまず私は殿の前にお膳を並べる為お膳を運ぶと次第にその場にいた者達の視線が集まり私は頬を赤らめ殿の前にお膳を置いた。
「――大事ないか?」
私の緊張をほぐすように私を気遣う殿の優しさに私は照れ隠ししながら頷き…ひとまずお膳を1人ずつの前に並べていく…。
「あっ……。
私も手伝うわ……!!」

