静かな教室に私の声が響く。
小さい声だったが、静かな教室には十分な声量だった。
チラリと水沢くんの方を見ると、キラキラした笑顔を向けられた。
というか、どうして私はこんなことを命令されたのだろうか?
このままいけば先生がクジとかで決めることにするだろうに。
まさかイヤがらせとか…?
私をはやく家帰さないための?
「お、じゃあ野上よろしくな。じゃああとは男子だが……」
「先生、僕がやります」
先生がそう言うとすぐさま手を挙げたのは……水沢くんだった。
一気に教室が騒がしくなる。
騒がしくしたのは主に女子だが。
「え〜水沢くんやるの!?だったらあたしが手あげればよかった!」
「いまからでも立候補しようかな!」
など、様々な声があちこちから飛び交う。