きっとこのきれいな声みたいに、本人もきれいなんだろうな。 そんなことを思いながら、美しい校條さんを想像する。 きっときれいなロングの黒髪で、華奢で大和撫子みたいな人――…… 「あの、私になにか用ですか?」 すると、目の前からそんな声が。 校條さんだ! 「あ、校條さんです…………か?」 「はい、校條 桜子ですけど」 あ、あれ……? たしかに私の想像していたとおり、ロングの黒髪だ。 だけど、失礼だが、華奢……ではない。 どちらかというと、華奢からは離れたガタイのいい方。