「野上さんって、あんなヒミツを持ってたなんてね〜」



「え、えぇ…？」



わざと焦らすような口ぶりで話す水沢くんに、私は完璧に水沢くんのペースだ。



私のヒミツって、一体なに？



ハッ……もしかしてこの前、お弁当に入ってたピーマンをサアヤちゃんのお弁当にこっそり入れたやつ？



それとも、夕飯のおかずをつまみ食いしたこと？



うぅ……やらかしたことが多くて、わかんないよぉ！




「僕の召使いになるっていうなら、野上さんのヒミツ黙っててあげるし、気が向いたらそれを教えてあげるよ」



「ふぇ…？」



「野上さんは僕のヒミツを知って、僕は野上さんのヒミツを知ってる。そのヒミツを守るための交換条件みたいなものだよ、野上さんが召使いになるっていうのは
」