水沢くんが待ちくたびれたようにそういい、私は決心した。 「……め、目つむってください」 「あ、キミからしてくれるの?」 「だ、だって水沢くんが……」 キスだけじゃ我慢できないかも、とか言うから……っ。 「僕のせい?元はキミがいけないんだよ?」 「うー……」 それは分かってる。 本当のことを言われて、返す言葉もなかった。 私は水沢くんの頬に、そっと手をそえた。 「…………」 「…………」 そして、しばしの沈黙が流れる。