***************
「……キミって学習能力ゼロなの?」
お昼休み。
水沢くんに言われた言葉はそれだった。
「いや、私もなるべく汪爾くんに関わらないようにしようって思ってたんだけど……」
「授業中、ずいぶん楽しそうに笑ってたよね?」
「だってあれは汪爾くんが……」
ただのラクガキなのに、あんなクオリティ高い絵を書いてくるから。
それに似てたし……。
……あ、ヤバイ。
思い出したらまた笑がこみ上げて……。
「なに笑ってんの、このアホんだら」
「……うぅ、すみません」
水沢くんの言葉に身を小さくする。

