――ガラッ
「……っはぁ。み、みみ水沢くん……!!」
あれから20分後。
私はもうスピードで汪爾くんに学校案内をしたあと、逃げるようにしてこの空き教室までやってきた。
おそるおそるドアを開けてみると、イスに座っていた水沢くん。
オーラからして怒っているのが分かった。
「……いつまでそんなとこに突っ立ってんの。さっさとこっち来なよ」
「は、はいっ!」
ドアの前で立ったままでいると、そう低い声で言われて私は震えながらも水沢くんの元まで歩いた。
「あ、あの水沢くん……。本当にごめんなさ……っ!?」
水沢くんのとなりに行くと、さっきの汪爾くんみたいに腕をつかまれた。
そして、一気にクルリと視界が回転して。

