イジワルするのはキミ限定*



――『関係ない』



その言葉が、胸にグサリとつき刺さった。



「じゃあ、僕は行くよ。お互い、がんばろうね」



「…………」



そう言って舞台裏から去って行く水沢くんの後ろ姿を、私はただただ見つめることしかできなかった。



さっきの言葉が頭の中をグルグル駆け巡っていて、足が動かない。



あと30分で劇がはじまるから、教室に行ってセリフの最終確認とかしたいのに……。



水沢くんの言葉が、あまりにも衝撃的で……。



関係ない、ってことは分かってるつもりだったけど……面と向かって言われると、キツイなぁ。



「……っ」



ジワリと涙が溢れてきて、視界を少しゆらした。



せっかくメイクしてもらったのに、落ちちゃう……。