ピトッ
信じられなくて、水沢くんのおでこに手のひらを当てる。
「……?なに?」
「い、いや〜…水沢くん、熱でもあるのかな、と…」
あはは……。
熱はないよう、です。
おでこは熱くもないし、平熱だ。
えっと、じゃあ……水沢くん、一体どうしちゃったの?
私が知ってる水沢くんは…もっこう……キラキラしててフワフワしてて、優しくて。
おとぎ話に出てくる王子様みたいな人。
だけど今目の前にいる水沢くんは……よくわからない。
「……プッ」
「え?」
水沢くんを見つめながらあれこれ考えていると、急に笑が聞こえてきた。

