イジワルするのはキミ限定*



バイトの時間も残り30分となった。



はぁ…バイト初日で緊張したけど、なんとかやってこれた。



あと30分だから頑張ろう……。



そう思いながら店内を見回す。



水沢くん、まだいるや……。



あれからけっこう時間たつのに水沢くんはなにかを注文しながら1時間はいる。



どうして帰らないんだろう?



これから友達来るのかな?




「野上さん!これ、8番テーブルにお願い!」



「あっ、はーい!」



すると厨房にいた人から声がかかり、渡されたホットコーヒーふたつをお盆の上に乗せて私はお客さんの元まで急いだ。



このホットコーヒーこぼしたら、大変だろうな…。



慎重に持ってかないと。



遅くならない程度にゆっくりと歩き、そしてお客さんの元に到着した。