入り口でにこやかにしている人を見つけて私は固まった。
な、なんで……。
この人には、言ってないはずなのに。
どうしてここに……。
「ど、どうして水沢くんがいるの!?」
「なに?僕がここにいちゃいけないの?」
「い、いや…そういうわけじゃないけど。ひとりなの?」
「放課後まで愛想笑いするとか絶対いやだから、ひとりできたの」
なるほど……。
でも、水沢くんにファミレスって……ちょっと変な感じだ。
ファミレスのもので水沢くんの口に合うものがあるといいんだけど…。
「あっ、お、お席に案内しますっ」
いけない、いけない。
お仕事中だった。
そこで我に返り、私は水沢くんを席に案内した。

