でも、水沢くんがいないってことは、召使いとしてコキ使われることもないのに……。 どうして、うれしいって思わなかったんだろう? わからない……。 「じゃあ、さみしかったってこと?」 「え……」 「うれしくないってことは、さみしかったってことでしょ?ねぇ、どうなの?」 やけにうれしそうな水沢くんの声。 その声が直接耳に流し込まれて、胸がきゅうっと締め付けられた。 「あの、えっと……」 「はやく言ってよ」 そう水沢くんが言うと、ちゅ、と耳に水沢くんの唇が落とされた。