目を隠してそう言う私を見てクスクスと笑う水沢くんは、「はいはい」と言っておとなしく着替えたみたい。
「……あ、そうだ水沢くん。これ、今日の授業のノートのコピー。よかったら使って?」
「へぇ。キミも、僕の召使いとしての意識が高まってきたみたいだね」
……そりゃあ、後で水沢くんに笑顔でイヤミでも言われたらたまったもんじゃないので。
ここに来る途中、橘さんにコンビニに寄ってもらってコピーしたんですよ。
「それで水沢くん、もうすることないですかね……?」
汗もふいてあげた、冷えピタもはった、着替えもした、ノートのコピーもあげた。
とりあえずひと通りのことはした。
だから、もうすることもないはずなんだけど……一応水沢くんに聞いてみる。

