それから15分ほどで水沢くんの大きい家に到着した。 どうやら、お母さんは留守のようで、いるのはメイドさんや執事さんだけみたい。 「柚子様、これとこれを」 そして部屋の前で橘さんに渡されたのは冷えピタとタオルと着替えだった。 橘さんは私にそれらを持たすと、水沢くんの部屋のドアをコンコンッとノックした。 だけど、応答はない。 もしかして、寝てるのかな……。 「どうやら、寝ているようですね」 「え、じゃあどうしましょう……」