「へ?」
頭に手を当てて自分のバカさに呆れていると、スプーンを握らせられた。
え、なに?
なにをしろと……?
スプーンを握るものの、わけがわからずパチパチと瞬きをくりかえした。
「僕に食べさせて」
「……えっ」
水沢くんの口から出た衝撃的なひと言。
“僕に食べさせて”?
部屋の空気が止まった気がした。
ん?と訴えながら私は水沢くんの顔を見つめる。
「だーかーら、今度はキミが僕に食べさせるの」
俺が食べさせてあげたんだから当たり前でしょ、と水沢くんは表情を変えることなく言った。
「…………む、むむ無理です……!!」
ワンテンポ置いてからやっと反応できた私。

