そして私の顔を見るなり怪訝な表情を浮かべる。
なんで、ってそりゃあもちろん……
「もしかして橘のこと好きなわけ?」
「え……えぇ!?」
顔が赤くなったのはもちろん、水沢くんがサラッと女の子が言われたらだれでも赤くなるようなことを言ったからで。
決して橘さんが好きとかそういうんじゃないです。
水沢くんの突拍子もない言葉に私は思わず大きな声を上げてしまった。
「その反応はどっちの意味でとらえればいいわけ?橘のこと好きじゃない?それとも好き?」
「前者の方にとらえていただければ幸いです」
というか、橘さんにであって数時間で好きになる方がおかしいというか。
好きになるほど橘さんと話してもいないし。
「ふーん。じゃあなんで顔赤いわけ?」
「いや、それは、ですね……」

