すると水沢くんが呼びかけてきた。 私は目をあけて返事をする。 「あのさ、もう片方の足も捻挫してくれない?」 「……へ?」 そして次に水沢くんの口から出た言葉に私は唖然とした。 もう片方の足を……捻挫して? 生まれてこの方、はじめてだ。 捻挫をして、とお願いをされたのは。 「僕ね、キミのそのガマンする表情好きなんだよね。なんか服従してる感じするし。もっと見せてよ」 「は、はあ……」 「だから、こっちの足も捻挫して?」 「いや、えっと……」