「アホ面さっさとやめてよね。さ、足出して」
「は、はい」
サラッとさりげなくひどいこと言われたけど、もう慣れてきてしまった。
慣れって恐ろしいな…。
水沢くんが私の前にかがんで、私の足に巻いてある包帯とシップを剥がした。
「昨日よりは腫れ引いてるね」
「そ、そう?よかった…」
「油断はしない方がいいよ。調子に乗って走ったりすると悪化するから」
水沢くんの言葉に一時はホッとするものの、すぐに現実へと引き戻された。
油断は禁物、ってことだね。
そして水沢くんがシップのセロハンを剥がして、私の足首にピタッと貼り付けた。
「うぅ…冷たい〜〜」
シップのヒヤッとした感じにガマンできなくてギュッと目をつむった。
「ねぇ」
「…?はい?」

