「じゃあせめて、飲み物代くらい出させて」 「うん。じゃあお願い」 「何がいい?」 「えーと、ジンジャーエール」 「わかった」 だからとはいえ甘えっぱなしになるわけにもいかず、私は彼をそこに待たせて飲み物を買いに向かった。 「すみません、ジンジャーエールとウーロン茶」 「600円になります」 「きゃっ!」 そうしてお金を払っていると、彼の待つ方からは騒々しい声が響く。 「…?」 どうやら歩いてきた女の子たちが、ハルにぶつかってしまったらしい。