「こんばんはー。今日は呑みに来ちゃった」

「どうぞどうぞ。いつもの席、空いてるよ」

「わーい、何呑もうかなー♪」



いつも通りの変わらない彼。

まるで、数日前の会話が現実ではなかったかのような。





『付き合いませんか』





私と彼…ハルは一晩の出来事から、流れながらも恋人となったわけだけれど、正直あれから何もない。


私は気まずさから仕事を理由にお昼も来てないし、連絡先の交換もしてないから電話の一つどころかメールすらもしていない…

だからこうして顔を合わせるのも、久しぶりな気がする。