「すみません、お待たせしました名内で…」
「あ、霞ちゃん」
「!」
すると、そこにあったのはひらひらと手をふる今朝と同じ顔…ハルの姿。仕事の合間なのか、いつもの制服に上着を着ている。
「なっ何で…!?」
「忘れ物」
そう見せるのは、私の顔写真入りの社員証。
「あっ!それ、どこに!?」
「部屋に落ちてたよ。多分バタバタしてて落としたんじゃないかな」
「そっか…」
「少し時間ある?ちょっと、話しない?」
「……」
社員証を手渡しながらそう外を示す彼に少し渋ってしまうものの、一度は話さなきゃいけないよね、そう思い私は小さく頷いた。



