ベッドから始まる恋。




そうこう考えているうちに足は会社へと着いた。



「あ、霞。おはよー」

「お、おはよう…」



すると会社のロビーで声をかけてきた碧は、会って早々私の格好を上から下まで見ては驚いた顔をした。



「?どうしたのよ、すごい顔。服もシワシワだし…あ、もしかしてお泊まりだった?」

「ちっちちち違う!きっ昨日このまま寝ちゃって!朝ギリギリで着替える暇なくて!」

「あー、昨日も遅くまで残業してたんだ?お疲れー」

「う、うん…あれ?」



上手く誤魔化せた…そうホッとしたのも束の間、バッグの中を探れど社員証が見当たらない。