ー… 「…あ」 「……」 ハルの家で誕生日を祝った日から、数日。 平日夕方の街で行きあったのは茶色いコートを見にまとう、ハルの元カノ…亜子さん。 どうやらお互い仕事帰りらしく、目を合わせては交差点の近くで足を止めた。 「ど…どうも、」 「…あなた確か、ハルの」 「…ハルの彼女の、名内霞です」 「……」 言い切った私に、彼女の短い毛先が風に揺れる。