ー… 「その女、怪しい」 「……」 翌日の朝。 休憩室で行きあった碧と奈美に先日のことを相談すると、返ってきたのは厳しい表情。 「…怪しい?」 「怪しい!絶対まだ元彼に気があるでしょ、それ」 「うんうん!そう思うっ」 「でも来月結婚するって…」 「だからこそ!結婚前の思い出に…とか言ってやっちゃうのよ!そういう女は!」 カップに入ったカフェオレを一口飲む私に、二人は力説する。 「そうは見えなかったけど…」 「そう見えないからこそ怖いんじゃないの!」