ハルは、優しい。



「いらっしゃいませ」



笑顔が爽やかで



「奥のお席どうぞ」

「はーい…わっ、」



転びかけた女の子を、躊躇いなく抱き寄せて庇ったりして



「大丈夫ですか?」

「あ…ありがとうございます」

「いいえ。お足元気を付けてくださいね」



親切丁寧に接する。



「……」



夜9時すぎのBLURRY。そこで私は不服な顔で、それを見つめていた。