「…、はぁ、ここまで来れば…大丈夫、かな…」 「…、…」 少しの間街を走り、やってきた小さな公園でようやく私とお姉さんは足を止めた。 「いきなり、何するのよ…」 「すみません…本当に警察来ちゃったら、厄介なことになると思って…」 はぁ、と上がる息を落ち着け、額に滲む汗を拭う。 「…助けてほしいなんて言ってないわよ。あれくらい慣れてるし」 「でも、殴られたら痛いじゃないですか」 「平気よ。…気にしすぎ」 「ううん、痛いです。体も、心も」