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その夜、私とハルの姿はハルの家へと続く道の途中にあった。
「いつも仕事終わり遅くてごめんね。待ちくたびれちゃうでしょ」
「ううん、大丈夫。ご飯食べて少し飲んで丁度いいくらい」
「本当?ならいいけど…」
二人が休みの日の前は仕事終わりにお店でご飯食べてハルが終わるのを待ち、それから二人でこうして彼の家へと向かい泊まる。それが大体お決まりのコースだ。
「けどあの和馬さんって、面白い人だね」
「そう?すぐ余計なこと言うから俺はヒヤヒヤするけど」
「あの人やお店の人といると、ハルも何か違う顔に見えるし」
「違う顔?」
「うん。男同士でつるんでる、男の子の顔」
「…そうやって見られてると思うと恥ずかしいな」



