「どうするかな」
「何を?」
「風音の遊び方」
「さっきの話を聞いていたよね?」
「だから俺も風音も満足できるようにすればいいんだろう。考えろよ」
「断る。俺はそこまで性格がひどくないから」
「そうだ。今度、俺の前で男の話をしていたら、なんかさせるか」

 あーあ、凶悪な顔をしながら言っているよ。どこかの犯罪者みたい。
 本当に風音ちゃんのことが好きなんだね。
 前より笑う回数が増えたな。風音ちゃんの前で。
 海翔の机の上を見ると、見慣れないものがあった。
 あれ?あんな弁当箱、あったかな?

「それ」
「今日、風音に持ってきてもらった」
「手作り弁当?」
「そうだ。美味かった」

 弁当まで作らせているんだ・・・・・・。

「そのうちにストレスで倒れさせないでね」
「そんなことしない」

 学校へ行くのが楽しみになっている。というより、あいつに会うことが今一番の楽しみだ。

「次はどうしてやろうか」

 こんな風になったのはそばにいる小さな女の力だと思い、気分がよくなった。