「何の…歌……?」 聞いたことは無い。 でも、旋律が、僕を放さなかった。 「あ、これ?」 その時、胸の高鳴りの意味を知った。 「知らない?悲幸。」 振り向いた時、満面の笑みを見せてくれた。 「…どうしたの?雪。」 「雫…」 本当に僕なのか分からないくらい、口が動いていた。