彼らを横目に帰り道を変わらずに歩いた。


家に着くと襖で閉ざされた部屋の前に立ち止まる。


「今日ね・・・海道くんに怒鳴っちゃった・・・バスケのこと・・・悪く言っちゃった・・・・・・きっと・・・傷ついたよね・・・」


なんだろう・・・?目の奥がじんわりと熱い・・・。


必死に“それ”が溢れ出るのを押さえ込んだ。


「泣くのは・・・いけない・・・だから・・・もっとがんばるね」


それだけ言って、部屋をあとにした。