葬儀の会場の中に、たくさんの親戚が来た。


ときおり周りからは、こんな話し声が聞こえてきた。


「ちのちゃん・・・これからどうするんだろうね・・・」


「うちじゃあ、引き取ることなんてできないし・・・」


正直、どうでも良かった。


誰の家に引き取られて、どんな風にこき使われようと。


どうでも良かった。


お父さんとお母さんがいない世界なんて、意味がなかったから。


遺影を見ながらそんなことを考えていると・・・。


「あんたが、バスケなんてしていなければ・・・!!」


小母さんの怒鳴り声が聞こえた。