「ほ、本当にロックなの・・・?」


フローラも、信じられないって顔をして俺を見ていて。


チャプンと、水音を立てて立ち上がったフローラを見て驚きを隠せなかった。


「一体、何があったんだ!?」


ふらふらと立つ彼女の手は、血だらけだった・・・


「ロックこそ、どうして此処にいるの?」


小川に浸していた血だらけの手を、反対の手でグッと押さえながら聞いてくるフローラに


「あれから異界と夢が繋がらなくなってたのに、いきなり繋がって・・・それより、その手の血は?」


此処に辿り着いた理由を話しながら、一歩ずつフローラに近寄って行く。

近付いて行くほどに視界に入ってくる、彼女のあまりの血の多さに顔を顰めていれば


「お願い! 助けて!!」


まだあった距離を縮めて、腕の中に飛び込んできたフローラ。