肩を落とす陛下に、ある事を伝える為に小さく息を吐いてから口を開く。
「陛下。あの女に何を吹き込まれたのかは知りませんが、王子と姫さんを引き離すのはガーランドにとって大きな損害なんですよ?」
「それは、どういう意味だ?」
俺の言った言葉の意味がわからず、眉根を寄せる陛下に近づいて
「だって、─────────なんですよ?」
きっと、知らされていないであろう事実を耳元で伝えれば
「・・・っ!! それは、本当なのかっ?!」
案の定、驚きを隠せない表情を浮かべる。
陛下の問いに無言で口角を上げれば
「まさか・・・」
項垂れた陛下の言葉は続かなかった。
予想通りの反応に、心の中でガッツポーズをする。
もし、俺の思惑通りにいけば全て丸く収まる筈。
「では、失礼します」
言いたかった事を告げてスッキリした俺は、陛下に挨拶をして歩き出す。
陛下の後ろで俺たちの遣り取りを静観していた人狼にも「じゃあな」と声をかければ、面白くなさそうな顔で。
---お前の思い通りにはさせねぇよ?
ちょっと明るくなった王子と姫さんの未来を思えば、足取りも軽くなる。
そんな二人を背にして、俺もニコルの後を追った。

