「それは・・・」
「オリビアですか?」
陛下の答えを待たず、二コルの口が開く。
“オリビア”と聞いた陛下の表情で間違いないと確信した二コルは顔を顰めると
「あんな女の言葉を鵜呑みにしたんですか? 父上は・・・」
吐き捨てるように言いながら、陛下に厳しい視線を送る。
「だが、フローラの事は正しかったではないか」
「正しい? 一体、あの女の言葉の何が正しかったと言うんですか?
あんな、闇魔法に手を染めた者の言葉を信じる方がどうかしている」
未だオリビアの言葉を信じ続けている陛下に苛立ったのか、珍しく怒りを露にするニコル。
「ニコル・・・」
「父上がそんな考えでいる限り、兄さんは本当に王位継承権を放棄しますよ。もちろん、俺もそんな国を継ぐのはご免ですからね?」
---おいおい、ニコル。それって脅しだぞ~?
陛下を見れば、ニコルの発言に固まっちまってるし。

