部屋に戻った俺は、湯浴みを終えてソファーに凭れていた。

そこにノックも無しに、勢いよく扉を開けて入って来る侵入者が一人。


「俺を置いて行くなんて、酷いじゃないのよ~!」


静かな空間をぶち壊すのは、やっぱりコイツで。

ノックくらいしろよ!


「・・・煩ぇ」


「俺、もうちょっとで死ぬとこだったんだぞ~っ!!!」


それは、お前が余計な事を言うからだろうがっ!


「俺のせいじゃないだろ」


「幼馴染に対して酷くねぇ!?」


「だから、レイに白目むいてるって助言しておいてやっただろうが」


「・・・天国が見えかかったんだぞっ!」


「ほぅ。お前、天国に行けるのか。地獄じゃなくて良かったじゃないか」


「あ、悪魔だっ! 悪魔が此処にいらっしゃる~っ!!」


「煩い! お前一体、何しにここに来たんだ」


俺の言葉で、思い出したのか


「えっ? あぁ、そうだった~!」


手をポムッと叩いて一言。


「朝食の準備が出来てるってよ~」


先に言えよ・・・