黒く変色した石からは闇の力が放たれて、姫さんは黒い球体に飲み込まれてしまった。
その力は、紛れも無く闇魔法で。
「姫さんっ!!」
姿が見えなくなった球体に向かって叫ぶが、球体は浮上して行く。
---嘘だろ・・・いつからオリビアは闇魔法の術者になったんだよ!?
「フフフッ・・これで、私の夢が全て叶いますわ」
球体を見上げたオリビアは、心底嬉しそうに目を細めると、祭壇に置いてあった大きな石に両手を添える。
その瞬間、巫女のそれぞれの立ち位置にある8個の石が輝きを増し、同じ様な反応を見せて黒く光り始める。
未だにルーンを唱え続け、石の力を増幅させている巫女達。
きっと、最初からオリビアに操られていたに違いない。
オリビアの周辺を黒い霧が覆い尽くすまで、あと少しという時だった・・・
「ヴァイス、どけっ!!」
今、一番聞きたかった声が鼓膜を震わせた───

