窓に近付けば中庭の噴水が見えてきた。
その噴水の脇にあった花壇の向こうに2つの影。
「・・・居た」
無事な姿に安堵したのか思わず声に出してしまった。
でも、とすぐに気を引き締める。
姫さんと一緒に居たのは、ずっと監視を付けていたライラとかいう女だったから。
少し開いていた窓に手をかけて押し開く。
近付くにつれて二人が何か話をしているのが聞こえてきた。
「7日・・・」
姫さんが呟いた時、女が俺に気が付いた。
「そこで何してんのかなぁ?」
女に向けて放った言葉に姫さんがびっくりして振り向いた。
「ヴァイス様」
「姫さん、王子が心配するから一人で外に出ちゃダメでしょ?」
姫さんを怖がらせないように優しく言い聞かせる。
視線は俺を見ているライラに向けたまま。
「ごめんなさい」
素直に謝ってくる姫さんには笑顔を。
「ところで・・・あんた、姫さんに何の用なわけ?」
「別に。話がしたかっただけよ。もう用件は済んだし私はこれで失礼するわ」
すれ違う時に「じゃあね」と言う声を聞いて思わず舌打ちしたら姫さんが俺を見上げていた。

