君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)



「そこで何してんのかなぁ?」


第三者の声にハッとして振り向けばヴァイス様がゆっくりとこっちに向かって歩いていた。


「ヴァイス様」


「姫さん、王子が心配するから一人で外に出ちゃダメでしょ?」


優しい口調で言っているけどライラさんを見る目は険しい。


「ごめんなさい」


私の前に立ったヴァイス様はにっこりと見惚れるような笑顔を見せてから


「ところで・・・あんた、姫さんに何の用なわけ?」


ライラさんを睨みつけた。

ヴァイス様に睨まれても全く気にしていないライラさんは


「別に。話がしたかっただけよ。もう用件は済んだし私はこれで失礼するわ」


「じゃあね」と私達の前を通り過ぎていく。

その後姿をずっと目で追っていたら「チッ」と舌打ちするヴァイス様

ヴァイス様を見上げていたら私の視線に気が付いて


「ん?どうしたの?」と不思議そうに首を傾げた。


「私、ヴァイス様の舌打ち初めて聞きました」って言ったら


「王子の影響かなぁ?」と苦笑いしていた。


「それよりも、あの女に何もされてない?気になって見たら席に姿がなかったから慌てたよ」


「はい、大丈夫です。本当に話をしていただけですから。ご心配をお掛けしてすみませんでした」


「ならいいんだけど・・・」


ヴァイス様と話をしているとホールの窓から楽器を奏でる音が聞こえてきた。


「そろそろ戻ろっか。王子が待ってるよ」


「はい」


返事をすると「どうぞ」と私を先に進ませて、確認してからヴァイス様も歩き出した。