私の事を知っている・・・?


ラクスの村に居た事を知っているのは、あの村に関係のある人だけ。



「・・・ライラさんもラクスの村に?」



口から出た声は震えていたかもしれない。だって、あの村での私を知っているって事は・・・


「えぇ」


---あぁ、やっぱり・・・





「・・・そ・・うですか」



やっとの事で絞り出した声はきっとライラさんにしか聞こえてない



「あの人、まだあなたの事必死に探してるわよ」



「・・・え」



言葉に詰まってしまった。

あの男がまだ私を探してる・・・?



「あなたもいい隠れ家を見つけたものね。まさか庶民がガーランド王国の城に居るなんて思わないもの。あぁ、でも庶民でもないか・・・」



ライラさんはそこまで言うと扇を広げて私だけに聞こえるように言った



「だってあなた人間じゃないんだものね?」