そもそも俺は、気づくのが遅いんだ。



半年付き合って、ようやく花の痛みに気づくなんて、馬鹿みたいだ。





こんなのと、よく花は付き合う決心したな。



本当に、心から感謝したい。







「……花」



「…ん?」







2人きりの空き教室で、俺は窓の外を見た。




空は真っ青な中に、白い雲が点々と浮かんでいた。






2人きりの世界みたいだ。








「ありがとな」





これを言えて、よかった。


本当に、良かった。