君の「好き」が欲しいだけ








「……はぁ…」




これ以上やると本当に止まらなくなりそうだったから、俺はすぐに花から離れた。





肩で息をしている花。



胸が締め付けられて、ここが夢かのように思ってしまう。








「…花、俺に直して欲しいトコとか、ある?」




俺は花とは違う方向を向いて、そっけなく聞いた。






「…じゃあ、もっと優しくして」


「うん」


「もっと、デートとかしたい」


「うん」


「もっと、好きって言って欲しい」


「…うん」





火がついたように止まらない花の口。



しかも、好きって言うのか!?



無理、だろ。


俺多分照れて言えない。