君の「好き」が欲しいだけ








「……しゅう、や…?」







…しまった。




完全に目が覚めてしまったようだ。





俺は自分の携帯をこんなに恨んだ事は無い。



そもそも携帯を恨む奴なんていないだろうけど。







最悪だ。





花と目が合う。




起きたばかりの彼女でも、意識ははっきりしているようだ。





少しトロンとした目が、俺を見ると大きく見開いた。








「…な、んで…」






花は立ち上がろうとしているようだけど、驚きすぎて立てないようだった。