今は、もう、そんな思いは、消さなければいけないけど。 「こんな所で寝るなよ…」 そう呟いても起きない花。 こんな所で寝てたら、どんな男に襲われるか、分かってない。 もっと警戒心を持って欲しい。 自分が可愛い事に自覚して欲しい。 もっと俺が、花を想っていることに気づいて欲しい。 ...なんて、素直になれなくてひどい態度をとり続けた俺が言えることじゃないけど。 俺は花の前に屈んだ。 サラサラの長い髪に指を通してみる。 柔らかいから、とてもさわり心地が良い。