私はそれを見て、やっと頭が冴えた。 「うっ、うんっ…!わ、分かった…!」 何度も頷いて、修哉を見る。 どうしよう、嬉しい。 ホント、どうしよう。 まさか、本当に一緒に帰れるなんて。 実際、駄目もとで言ったのに。 「ちょ、ちょっと修哉…!合コンの約束は…」 「わり、今日はパスって事で」 「……っ!先に約束したじゃないっ!」 夏井さんは修哉の制服の袖を引っ張る。 「…悪い、今日は無理って事で」 修哉はそう言うと夏井さんは私を睨んで「もういいっ」と言ってどこかへ行ってしまった。