君の「好き」が欲しいだけ







私はグッと手を握って、修哉のところへ行く。




「修哉っ」






私が声をかけると同時に夏井さんと修哉がこちらを向く。




修哉は私を見て、「何」とだけ呟いた。




夏井さんにいたっては、もう私の事が嫌いで仕方ないような顔をしている。







ああ、本当に、この人は私の彼氏?



夏井さんの彼氏なんじゃないの?



おかしいよ、だって、なんで…私以外の人と一緒にいるの?







「修哉、今日放課後、一緒にか、帰ろう?」






少しぎこちなかったよね…




でも、言えた。



遊ぼうとは言えなかったけど…成り行きでなってくれたらなんでもいいもん。